⑵困った時、わからない時のリアクションがない。

課題をやっていて、困った時のリアクションが本当にないです。

困っているように見えない!ということがよくあります。

2つのパターンを観察します。

① 拒否や抵抗は全く示さず、しかし全くこちらを見ないで(まるで私がいないかのように)、別のことをし始めます。

「興味がないことはやらないんです。」

「うちの子そういう子なんです」

ママのおっしゃる通りなんだと思います。

そうなんです。

ただ、「やりたくない」、「やめて」という意思表示もしないし、
「わからないから教えて」、「わからなくて困った」という意思表示もないのです。

困っていない、と言えば困っていないのでしょう。

だから近くにいる大人も「興味がないからやらないだけ」と思えば困らないです。

でも、先に進まないんです。

避けてしまうのでいつまでもする機会がなくなってしまう。

こうしたお子さんは経験が少なく、二者関係を作るまで時間を要します。

②じっと無表情で手を出さずにいる(固まっている)

困っているのですが、サインを出さないのですね。

当然ですが、わざとサインを出さずに困らせようとしているわけではないです。

一般的に困っているように見えないので、一見、考えているように見えるんです。

大体のお子さんは困った時には、困った表情をし、首を傾げたり、こちらを見たり、パパやママの方を見て助けを求めます。

しかし、困ったという意思表示の振る舞いが全くないのです。

だから周りの大人はわかっているけど行動にする勇気がないだけ、と勘違いします。

しかし実はどうやっていいかわからないんです。

「できない」と思っているんだけど、それが言えない状態です。

これは本当に多く見られるパターンです。

<不登校がこじれる初期のプロセス>

そうして近くにいる大人がどうするかというと、

「大丈夫、◯マルちゃんできるよ。やってごらん。」

を繰り返します。

つまり、「早くやれ、できるはずなんだからやりなさい」とできないことを受け入れてもらえない、できない自分を責められている、怒られている気分です。

笑顔で言われても同じことです。

笑顔で言われると逆に恐ろしいかもしれません。

やり方がわからないのにこれを言い続けられることはどんなに地獄かもしれません。

もしようやっと登園・登校した時に、園や学校でこれをされたら、しんどいなぁ〜と個人的には思います。

もちろん、大人が悪いわけではないんです。

だってその子が困っているように見えないんですから、「できるはずの人に(そう見える)」こうやって励ますのは思いやりなのです。

こうやってお互いの思いがすれ違います。

子どもは大人の期待に応えたと思いつつ応えられず苦しい。

大人はできるはずなのだからこの子にやらせてあげたい。

お互いが思いやっているのに、通じ合えない、なぜ⁈

あるいは理解してもらえない!

とお互いが憤りを感じてしまうことが、特に登園・登校しぶりの初期でよく起こります。

これで不登校をこじらせるのです。

幼稚園・保育園の時期ですと、お菓子やおもちゃでごまかし、物を与えることやお子さんの自己中心性がエスカレートするということをよく見受けます。

大人も子どももお互いを悪くしようとしてこうしているわけではなく、互いになんとかしようとして、手立てがわからなずこうなってしまったということなんです。

さて、緘黙・しぶりさんがなぜ助けを求めないのか。

私の考えられる理由は大まかに二つ。

一つ ストレス状態に置かれ、脳がフリーズして作動しなくなっている。

二つ 大人が助けてくれるということを知らない。

え!? 大人が助けてくれると知らないの?!

と思う方もいますよね。

当然です。

実際、大人が助けてくれたり、手伝ってくれるということを知らない子がいます。

だって、困っている時わからない時に「大丈夫、◯◯ちゃんならできるよ」と暗に「やるんだ!やりなさい」と言う大人が自分を助けてくれると思うでしょうか。

子どもにとって、大人はいつもやりなさい、と命令するだけの存在と認識されている可能性があります。

そして緘黙・しぶりさんは、もともと「自己完結型なので全てを自分でするしかない」と、そういう世界なのだと思っているように見えます。

人に頼るという経験が少ないのです。

特に、自分の関心のあること(自分の中から沸き起こるもの)についてはママに要求できても、

指示されたこと(外界からの自分の中に投げ込まれるもの)に対しては受け取るしかない、と思い込んでいます。

大人の方でもこのタイプの方はそうだと感じます。

つまり、やり取りが相方向ではないのですね。

いつも一方通行のコミュニケーションなんです。

自分が発信するか、他者が発信するか。

発信と受信の相方向という発想がないのです。

だから丁寧に教えていくことで少しずつ染み込んできます。

***続きは次回に***

 

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