なぜブレインジムか?◆どこでも楽に深呼吸できる地球づくり

なぜ私が今、こんなふうに活動しているのか。

臨床心理士で、こんなふうに外に仕事を表現して活動している人は少ないです。

それに乳幼児健診やスクールカウンセラーの仕事をしていれば、平日の仕事はうまります。

なぜわざわざラーニング・シーという看板を作ったのか。

なぜブレインジムを学び続けるのか。

なぜ臨床心理士なのに、授業のユニバーサルデザインに関心を持つのか。

これは私のなかでいつの間にか封印してきたことです。

なぜこうやって仕事をしているのか。

ふと振り返る時があり、ポカンと空洞を感じることがありました。

自分でも根っこがわからなくなっていました。

年末の人との出会いのなかで、そうだったんだ私、と気づきました。

これを書くことはちょっと苦しいです。

どうやって表現すればいいか難しいです。

ラーニング・シーLearning Seaの「はじまり」がどこなのか。

そして、どこへ向かっていくのか明確にするために書きます。

私は、昨年度まで教育現場で4年間仕事をしていました。

責任のある、やりがいのある仕事でした。

私は一つの場所で、そこに根を下ろし専念したいと思っていたので、この仕事に就いたときとても嬉しかったです。

臨床心理士の仕事を理解して活用くださり、とてもありがたかったです。

さまざまな子どもたちの苦しさやご家族の苦悩、先生方の悩みに接し、学校や教育機関の方々の信頼を感じていましたから、ベストを尽くして役に立ちたいと思いました。

特別支援教育については、いわゆる5歳児発達相談のフォローアップ体制をつくり、就学指導委員会(現:教育支援委員会)につながることや、就学時健診後の相談を設け、入学する約半分の子どもと関わってきました。

特別支援教育に関する連携協議会をもち、町の取り組みや制度の進化について新しい情報やアイディアをいただき、関係機関の方々からも支えていただいていました。

小さな町とはいえ、発達凸凹さん、不登校さんや非行さん、さまざまな子どもと関わりました。

この4年間、毎年、なんらかの緊急支援がありました。

私がなんらか関わっていた子どもたちでした。

一番苦しいのは、子どもが自ら絶つことです。

初めてそういうことがあったとき、私はとても孤独でした。

いろいろなことがひととおり終わってから、どのように気持ちをおさめていいのかわからず、比叡山に参りました。

雪がひらひら舞う比叡山でした。

私の中には祈ることしかなくて、ひたすら山の境内を歩きました。

その翌年は事故がありました。

その背景を考えると、社会や教育のあり方を見直さずにはいられませんでした。

その翌々年は、再び子どもが自ら旅立ちました。

私はとても冷静でした。

知らせを聞いて、ここ今から私は誰をどんなふうに力づけられるか。

それを考え最大限、自分の力を発揮できたと思っています。

孤独ではなく、思いが伝わったと感じました。

しかし、落ち着いた後の静けさに心が乾きました。

疑問と悔しさと哀しさが残りました。

割り切れるものではないのです。そういうものですよね。

しかし、どこかで切り離し目の前の仕事に前向きに取り組んでいました。

私がブレインジムに関心を寄せるのは、ブレインジムの理念が、「自ら気づき、自分で学ぶこと」を大切にするからです。

人が決めた順番とやり方で学ぶのではないのです。

その人のペース、
その人のタイミングで、
その人の学びやすい方法で、
その人が必要とするものを
学ぶのです。

大人でも子どもでも学び続ける力があると、実感します。

一人一人が尊重されています。

現在の日本社会では「どの地域に住んでいても効率よく平等に教えられる」と考えられている方法がとられています。

だから、私は授業のユニバーサルデザインに深く関心を持っています。

現在の学びの場をどうやって心地よく、豊かにするか。

それを私なりに考え続けています。

私は、「幸せな大人が子どもを幸せにする」と思います。

だから先生に幸せでいてほしいです。

家族の中では、お父さん、お母さんに幸せでいてほしいです。

その一つ一つが、折り重なってふわふわあたたかく、幸せがふくらんでいくと考えています。

個人の問題ではないのです。

誰かが自ら絶つとき、私は私が加害者の一人だと思いました。

私はその人を追い詰める社会の一つです。

誰かが人を殺すときもそう感じます。

その人が生きる場所をつくってこなかったのです。

だからとても悔しいです。

私は幸せな私でいたいです。

幸せな私でいて、人に幸せを与える自分になりたいです。

だから今、こういう形で仕事をしています。

今も失敗はたくさんしていますが、それでも前に進み続けています。

その先を信じています。

どこでも楽に深呼吸できる地球に向かって。

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