「文字が動いて見えた」少年が生んだブレインジム

 

― ポール・デニソン博士インタビュー動画のご紹介

今日は、ブレインジム®の創始者 ポール・デニソン博士のインタビュー動画をひとつご紹介します。

👉 動画はこちら
Brain Gym – Paul Dennison(YouTube)
https://youtu.be/CtEpyCs2kkc?si=mQF0M0FhD7DbGVqG

英語の動画ですが、ポールの表情や身振り、話し方から伝わってくるものがとても大きいので、「字幕がなくても、なんとなく感じたい」という方にもおすすめです。


何度も留年した、ひとりの「つまずく子ども」だったポール

ポール・デニソン博士は、子どもの頃から読み書きや学習でとても大きな困難を抱えていました。

  • 小学1年生を2年間

  • 2年生も2年間

  • 3年生も2年間

というように、同じ学年を繰り返しながら進級していったと言われています。

いわゆる「落ちこぼれ」とされてしまう立場に長く置かれ、
「努力が足りない」「もっと集中しなさい」と言われながらも、
そもそも 脳とからだの準備が整っていない ために、
教室での学びにうまく参加できない子どもだったのです。

そんな彼が、のちに教育学と脳の研究を重ね、
**自分自身にも理解しやすい形の「学びを助ける動きのプログラム」**としてまとめていったのが、現在の ブレインジム® です。(ウィキペディア)


「もし文字がいつも動いて見えたら?」という問い

このインタビュー動画の中で、ポールが印象的な問いかけをしています。

もし、印刷された文字が、いつもゆらゆら動いて見えていたら……
読むことって、どれだけ大変だと思いますか?

これは比喩ではなく、実際にそう感じている子どもや大人がいる、という話です。

  • 行がずれて見える

  • 文字がにじんだり、踊っているように見える

  • 目でものを追い続けることが、ものすごく疲れる

こうした 「見え方」のしんどさ があると、
「音読が遅い」「読み飛ばしが多い」「本が嫌い」などの形で表に出てきますが、
周りからは「やる気の問題」「性格の問題」にされてしまいがちです。

ポールは、自分自身がまさにその当事者だったからこそ、
「学びの前に、まずからだと神経系を整えよう」 という発想にたどり着きました。

その具体的なツールのひとつが、次に紹介する ブレインジムの PACE(ペース) です。


PACEとは? ― 学ぶための「心とからだの準備体操」

ブレインジム®には、全部で 26のエクササイズ があります。(Brain Gym Australia)

その中から、学ぶ前のウォーミングアップとして特に大切な4つを抜き出して、
1つの流れにまとめたものが PACE(ペース) と呼ばれる準備体操です。

英語では、PACE は

Positive
Active
Clear
Energetic

の頭文字を取ったものだと紹介されています。(YouTube)

ざっくり言うと、

  • 気持ちを前向きな方向に切り替え

  • からだを軽く目覚めさせ

  • アタマのモヤモヤをスッキリさせ

  • 学びのエネルギーがちゃんと使える状態に整える

そんな 「心身のスイッチを、学びモードに切り替えるための4ステップ」 です。

ブレインジムの世界では、

  • 心理的逆転(「うまくいきたくない」方向に無意識のスイッチが入ってしまう状態)

  • 神経学的な統合不全(左右や前後、上下など、脳とからだの連携がちぐはぐな状態)

といったことが、学びの妨げになると考えられています。

PACEは、それらをやさしく整え、
「新しい情報を受け取れる自律神経の状態」に近づけていくウォーミングアップ として位置づけられています。(Brain Gym Australia)


PACE のやり方がわかる動画のご紹介

PACE の具体的なやり方は、海外のYouTube動画でも紹介されています。

👉 たとえば、こちらの動画:
Brain Gym – PACE(英語)
https://www.youtube.com/watch?v=tuAzu7CZkcc (YouTube)

この動画では、

  • PACE という名前の意味(Positive / Active / Clear / Energetic)

  • 4つのエクササイズの流れ

が、やさしい雰囲気で説明されています。

ブログでは詳細なやり方までは書きませんが、
動画を見ながらまねするだけでも、「あ、終わったあとの感じがちょっと違う」 という体験をしてもらえると思います。


アーニャのおすすめ:朝いちばんのPACE

ここからは、私アーニャの個人的なおすすめの取り入れ方です。

🌅 おすすめタイミング:朝いちばん

  • ベッドの上で、寝転んだまま、あるいは起き上がった直後に

  • その日1日の「心とからだの準備」として PACE を行う

というのが、続けやすくてお気に入りです。

💧 お水 or 白湯と一緒に

本来ブレインジムでは「水を飲むこと」がとても大事にされていますが、
朝一番に「冷たい水はちょっと…」という方も多いですよね。

私は、白湯(さゆ)を飲みながら PACE をする のが、とても相性がいいと感じています。

  • 一般的には「沸騰したお湯は酸素が抜けるから…」という話もありますが

  • 私の体感では、白湯は自律神経の調整にかなり心強いサポーター になってくれている、と感じています

朝、白湯を飲みながら PACE で心身を整えると、

  • ぼんやりした頭がやさしく目覚める

  • 「今日もなんとかやれそう」という感覚が戻ってくる

  • 仕事や家事に取りかかる最初の一歩が軽くなる

という変化を私は感じています。

(※これはあくまで私個人の体験です。体調や持病のある方は、無理のない範囲で取り入れてくださいね。)


おわりに:世界のブレインジム動画を、日本語のことばでつなぐ

日本では、ブレインジム®の内容をそのまま図やテキストで詳しく公開することには、
商標や著作権の面でいろいろなルールがあります。(ÖBK)

その一方で、海外では

  • 創始者ポール・デニソン博士のインタビュー動画

  • PACE や26のエクササイズを紹介する動画

  • 教室や家庭での実践例

など、たくさんの映像が公開されています。

このブログでは、そうした 「世界のブレインジム動画」 を紹介しながら、

  • 日本語での解説

  • 発達支援・不登校ケア・ビジネスパーソン支援の現場での活かし方

  • 私自身の体験談

を添えていきたいと思っています。

「動画を見てみたよ」「こんなふうに使ってみたよ」など、
よかったら感想も教えてくださいね😊


もっとじっくり学びたい方へ

もし、

  • PACE だけでなく、26のエクササイズ全体を体系的に学びたい

  • ブレインジム®を、仕事や支援の現場でもっと深く活かしたい

という方は、私が開催している ブレインジム101公式講座 でも、
じっくり体験しながら学んでいただけます。

▶︎ 日程・詳細はこちら
https://learningsea.jp/schedule/


※Brain Gym® は Educational Kinesiology Foundation(Breakthroughs International)が所有する登録商標です。(Breakthroughs International)


 

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