プリントで足し算が解けても、足し算引き算の意味を理解しているかは別です
支援クラスでは、よくプリント課題を使います。
ひらがな、漢字、計算。
シンプルな課題は、繰り返せばできるようになります。
でも、文章題になると途端にできなくなること。
足し算のくり上がりができたから、引き算をと思っても、足し算にしちゃう。
引き算を覚えたら、足し算がわからなくなること。
ひらがなも、忘れてしまって何度も同じプリントをやっていたり。
なぜでしょう?
発達の凸凹があるから?
本質的な意味をちゃんと理解してるかな、って大事です。
プリントでくり上がりの足し算が解けても、
5と8ではどちらの数字が大きい? と尋ねると、「8が大きい」と答える
といったことは、よくあります。
つまり、足し算が解ける、のではなくて、9+2=11と、1セットで記憶している可能性があります。
特に自閉症タイプで記憶力のいい子はそうなりやすいでしょう。
実物を使って、
9と2を足したらいくつになる?
と尋ねると、どうやっていいかわからないことがあります。
計算プリントで二桁の数字で足し算、引き算ができても、具体物でできなかったら、日常生活で役に立ちません。
数概念や足し算、引き算をビジュアル化することが大切です。
しかし、おはじきでパッとわかるかというと、そうではない。
ピシッと並べられる積木みたいなものがオススメ。
できれば磁石でくっつくといいけど、
薄いものやマグネットシートは、剥がすのに注意・エネルギーを消耗します。
なんの計算だったか忘れてしまうので避けます。
操作しやすい立体、ビジュアルでわかりやすく、ピシッと並んで気持ちいいもの。
汚い素材だとやる気を削ぎますから、綺麗な色や形がいいですね。
今回の教材は、始めに、横並びに作りましたが、
やはり、縦に下から上へ、積み上げ方式がわかりやすいです。
発達的には、
①前後に並べる
②上下に並べる
③左右に並べる
の順で理解が進みます。
なので、数概念を扱い始める初期段階や、足し算の意味をしっかりとらえさせたいならば、
体を使って△歩前にジャンプして進む
足して◯歩進むと
□まで進んだ!
とわかりやすいです。
数字を体で覚えます。
テープで円を描いたり
フープを置いたり、
滑り止めマット並べて、これをします。
私たちはグーチョキパーのじゃんけんで、自然と学んでますね。
とても合理的な学び遊びです。
記号化されたプリント学習、二次元の理解
と
体を使った三次元の理解
が行ったり来たり、頭の中でできればいいのです。
島状にブツブツ切れた知識ではなく、
つながりあった知識が、日常生活で役立つのです。
しかし、どうしてもこのつながり感がわからない子がいます。
これは、自分の体の部分と部分のつながり感が薄いのです。
こうした子には…
ブレインジム!
ビルディング・ブロック・アクティビティ
ですね!
次回に続きます。