原始反射が活性化した状態は、背側迷走神経と交感神経が強く活性化した状態
原始反射の神経の仕組みと、ポリヴェーガル理論のコンセプトは、ほとんど重なっていると考えています。
原始反射を統合するということは、自律神経の調整力が高くなるということ。
なぜなら、ストレスや死に対する恐怖について、反射的なふるまいをする状態が、原始反射の活性化した状態です。
なぜなら、反射的なふるまいをする状態は大きく2つに分けられていて
ポリヴェーガル理論でいうところの「防衛反応」と呼ばれるものだからです。
1)闘争逃走モードの交感神経が強く活性化している防衛反応(交感神経活性化モード)
2)死の恐怖に圧倒されて凍りついている防衛反応(背側迷走神経活性化モード)
そしてこれが
原始反射でいうところの
1)モロー反射:闘争逃走モードの交感神経が強く活性化している防衛反応(交感神経活性化モード)
2)恐怖麻痺反射:死の恐怖に圧倒されて凍りついている防衛反応(背側迷走神経活性化モード)
と考えられるからです。
自律神経の調整力が高まると、原始反射の活性が弱まります。
だから、原始反射を統合するアプローチは原始反射統合のための運動だけでなく、自律神経を調整するあらゆるの活動やもの(アロマ、漢方、自然浴、愛などなど)が当てはまるでしょう。
ただ、私たちの神経の仕組みや個々の発達段階に応じて、効率が良いものとそうでないものが明確にあるということ。
そして、トラウマやPTSDの症状を軽減したいなら、原始反射の統合アプローチもまた役立つということなのです。
それは非常に役立つのですが、PTSDの症状には慎重に扱う必要があります。
パンドラの箱が開いて、ひどく辛い思いをする方がいるからです。
それだけ、原始反射の統合運動は神経系に響くということです。
運動によっては、見るだけでも気持ち悪くなるという方もいらっしゃいます。
子どものうちに遊びながらそれらをしていれば大したことはないのですが、大人になって社会生活を行う上では、周囲から理解されないことでしょうし、反応が落ち着くまでに数週間、時に数ヶ月かかることがあります。
薬は毒にもなるということと同じですね。
神経にアプローチする運動はそれだけ私たちに神経に響くということです☺️