放課後デイのビーズ通し、ただ通して終わりになっていませんか?

放課後等デイサービスでよく行われる「ビーズ通し」。

✔ 指先の巧緻性
✔ 集中力
✔ 目と手の協応

…といった効果がよく言われますが、
「結局、何を学んでいるのかが曖昧なまま終わっている」
ただ、この子は細かい作業が得意、苦手とわかるだけだったり、
苦手な子は頑張らせる、そんな場面も少なくありません。

今回は、認知能力強化教材の考え方である
「比較する」というコンセプトを軸に、

ただ通すだけではない
“考えて、工夫して、結果を確かめる”ビーズ通し課題
を行いました。


今回の設定

  • 対象:中高生 5名

  • 主なねらい
    1️⃣ 手と口の反射へのアプローチ
    2️⃣ ビーズ通しが上手になる方法を考える
    3️⃣ ビーズ通し競争


① 手と口の反射へのアプローチ

今回のグループには、
発音が不明瞭なダウン症の子が複数名いました。

手の発達と口の発達は同期しているため、
まずは 探索吸啜反射へのアプローチ からスタート。

  • ほおをくすぐる

  • お友達同士で行うことで「遊び」の要素を入れる

以前は強い拒否があったダウン症の子が、
この半年で数回しか行っていないにもかかわらず、
今回は 3回目の探索吸啜反射アプローチの体験で、くすぐられることを受け入れる様子 が見られました‼️

また、

  • いつもお友達と関わらない
    自閉症の高校生が
    お友達とくすぐり合う姿も✨

お互いやりすぎではありましたが(笑)、
明らかな相互やりとりが生まれていて、とても印象的でした。

その後は、
手掌把握反射へのアプローチとして、

  • 手をくすぐる

  • 自分の手で指を押し合う

といった 簡単な統合アプローチ を行いました。


② 導入がすべて!「考える」ビーズ通しへ

ここでいきなりビーズ通しは始めません。

導入でこう伝えます。

「このあと、ビーズ通し競争をするよ!」

たったこれだけで、
子どもたちの表情が一気に変わります。

  • どうしたら早くできるかな?

  • どのビーズが通しやすい?

  • どこを持ったらいい?

比較する視点が自然に生まれ、
「やらされる作業」から
「勝つために考える課題」へと変わります。


③ 2分間チャレンジ!集中力が跳ね上がる

ルールはシンプル。

🕒 制限時間2分でビーズ通し競争!

すると、あら不思議。

  • いつもより集中力が段違い

  • 姿勢も、手元の安定感も明らかに違う

そして1回目終了後、再度確認します。

「どうしたら、もっと早くできる?」

すると、
2回目のチャレンジでは、それを実践する姿 が見られます。

(もちろん、さっき学んだことを忘れてしまう子もいます。
それも大切な“気づき”です)

中には、
1回目で2分以内にすべて通し終えた子も!

その子には、
👉 2回戦で少し小さいビーズを渡しました。

すると、

  • さらに真剣に取り組む

  • 不器用な子は「どうせまた負ける…」とならず
    2回戦に前向きに参加する!

個々のレベルに合わせた自然な調整ができました。

こうして、
とても熱く、充実した課題の時間となりました。

そして、課題後に起きた「いくつもの奇跡」

終わった後に、画像のプリントを配って復習をしました。
すると、突然、プリントを終えて丸をしてもらった一番不器用な子が、手の輪郭に鉛筆でなぞって手の形を描き出したり、負けてふせっていた子が丸をもらった後にプリントの裏に絵を描いていたりしてびっくりしました‼️
その子はいつも文字しか書かないのに、絵を描いていたのです‼️

 

一般的には
「それは課題じゃないからやめよう」と
注意されてしまう場面かもしれません。

でも私は、

👀 これは、とても大事な時間だ
と感じました。


🧠 身体感覚 × 書く × 目と手の協応

手の輪郭をなぞるという行為は、

✨ 自分の身体の境界を感じ
✨ 見たものを手で追い
✨ 書く動作へとつなげる

まさに、

🖐 手掌把握反射へのアプローチの延長線

だと私は思っています。

  • 触覚

  • 固有感覚

  • 視覚

  • 運動

それらが
一本の線でつながった瞬間でした。


さらに奇跡は続く!!!!

課題後は、いつも通り
個別プリント課題を1枚だけ行いました。

すると…

これまで一度も
「先生」と呼んだことのなかった
自閉症+中度知的障害の高校生が、

「福田先生」

と、私を呼んでくれたのです。

しかも、
固有名詞つきで。

名前を覚えていてくれたこと、
そして「助けを求める相手」として
私を認識してくれたこと。

二重の驚きと、喜びでした。

さらにもう一人の
自閉症+中度知的障害の高校生が、
私の方を向いて話しかけてくれたのです。

何を言っていたかは忘れてしまいましたが、
初めてのことで、胸がいっぱいになりました💗

 

🤔「反射をやって、本当に意味あるの?」

正直、
探索吸啜反射や手掌把握反射に取り組んでも、

「それって本当に意味あるの?」
「今すぐ何が変わるの?」

そう思われる方も多いと思います。

でも――

👁 見る人が見れば、変化はちゃんと見える。

  • 表情

  • 行動の“その後”

  • 自発性

  • 人との距離感

課題が終わったあとに現れる変化こそ、
身体へのアプローチの真価だと感じています。


探索吸啜反射 × 手掌把握反射の力

改めて実感したのは、

🌱 探索吸啜反射と手掌把握反射へのアプローチのパワフルさ

  • ことば

  • 人との関係

  • 注意と集中

  • 学習への入り口

すべてが、
身体から始まっている ということ。

ビーズ通しは、
「指先の練習」だけではありません。

比較し、考え、工夫し、成功体験を積み、
人とつながるための課題
にもなります。

やったー!!✨

Follow me!