第4章:体が奏でる“交響曲”に耳をすませて
自分の体の不調に、つい「まただ…」「どうしてこうなるの?」と落ち込んでしまうことって、ありますよね。
でも、そのひとつひとつの症状には、体があなたに伝えたいメッセージが隠れています。
実は、自律神経とホルモンの動きは、まるでオーケストラの演奏のようなんです。
あなたの体は、音楽を奏でている
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腹側迷走神経(安心・つながり)=第一バイオリン
→ やさしく、繊細に、私たちの「心地よさ」をリードしてくれる -
交感神経(戦う・動く)=打楽器
→ 必要なときにテンポを上げて、行動を後押ししてくれる -
背側迷走神経(凍りつき・引きこもり)=コントラバス
→ 深く静かに、私たちの“引きこもりたい”気持ちを支えている
元気があるとき、リラックスしているとき、ちょっと緊張してるとき。
そのすべての状態に応じて、神経たちは一緒に演奏してるんです。
でももし、打楽器ばかりが鳴り響いていたら…?
コントラバスの音ばかりが重たく響いていたら…?
それは、オーケストラ全体のバランスが崩れているサイン。
そして、甲状腺や副腎の不調は、その不協和音が体の外に現れた状態なんです。
体のサインは、譜面のようなもの
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朝起きられないのは、「今はテンポを落として」の合図かも
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いつも不安なのは、「バイオリンの音が聞こえてないよ」のサインかも
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人と話すのがつらいのは、「安心」のチャンネルが閉じているだけかも
不調って、悪者じゃないんです。
むしろ、あなたの中の音楽が「もっと優しく調律して」と教えてくれているの。
少しずつ、自分の“指揮者”になっていく
どんな音も否定せず、どんな感情も拒まずに、
「今どんな音が鳴ってるんだろう?」と聴いてみる。
それが、自律神経の調和への第一歩。
そして、小さな“整え”が、音楽全体を少しずつ美しく変えてくれる。
甲状腺も、副腎も、その響きのなかでふっと力を抜いていけるんです。