🚗大人にも起こる「神経炎症」 ~ミクログリア・プライミングと心のつらさ~
ある女性の体験です。
🚗事故のあとから始まったこと
車の事故で、頭をシートに強く打ちつけた。
その後から、頭がぼーっとする日が増え、仕事でもミスや忘れてしまうことが増え、自信がなくなってきた。
いつも体がだるくて、すぐ疲れてしまうから、食事や衛生面も十分に手をかけられなくなった。
何事もうまくいかなくなり気分が沈む。
🤒感染症のあとから始まったこと
インフルエンザで40度近い熱が3〜4日続いたあと、スッキリ体は治らず、だるさと鼻詰まり、咳が続いている。
「気分が落ち込む」「集中できない」日々が続いている。
👤子ども時代の影響
幼いころ、親から暴力は受けなかったけれど、
「どうせあなたはダメね」
「また失敗して」
そんな冷たい言葉や批判を繰り返し受けて育った。
身体に傷はなくても、心に深い傷を負った。
🍔大人になってからの生活
ストレスの中で食生活が乱れ、栄養不足に。
しばしば過去の記憶が突然よみがえり、頭から離れない。
「死にたい」と思う気持ちが日常の中に常にちらつき、仕事にも集中できない。
🧠その裏で起きていること
脳の中には「ミクログリア」という免疫細胞(=脳のお掃除屋さん)がいます。
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ケガ(頭部打撲や脳震盪)
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感染症での高熱
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子どもの頃からの心理的ストレス(虐待やいじめなど)
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大人になってからの栄養不足
こうした出来事は、「脳に炎症」を引き起こすきっかけになります。
そして、一度炎症を経験したミクログリアは「記憶」してしまう。
これが「プライミング」です。
🔔例え話:過敏になった火災報知器
一度火事を経験した家の火災報知器は、その後ちょっとした煙でも鳴りやすくなります。
ミクログリアも同じで、ほんの小さなストレスや風邪、ちょっとした心の刺激でも、過剰に反応して炎症を起こしてしまう。
🌊心の症状として出ること
その結果、
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うつのような落ち込み
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不安やパニック
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攻撃的になる → そのあと罪悪感でさらに落ち込む
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PTSDのようなフラッシュバック
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「死にたい」という気持ちが離れない
こうした症状は、単なる「心の弱さ」ではなく、脳の炎症という身体の問題から来ている場合があるのです。
🌱まとめ
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大人でも、事故・感染症・虐待・栄養不足などで「神経炎症」が起こる
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ミクログリアが過敏になり(プライミング)、小さなストレスでも脳が炎症反応を起こしてしまう
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その結果、心の症状(うつ、不安、PTSDなど)として現れる
「心の病」ではなく「脳の炎症によるサイン」として見る視点が大切です。
🌱ケアのヒント
神経炎症は「心の問題」と切り分けるのではなく、体を整えることがとても大切です。
🥦1. 栄養を補う
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オメガ3脂肪酸(青魚、亜麻仁油、えごま油)
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ビタミンC・E・D(抗酸化と免疫バランスに役立つ)
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マグネシウム(神経を落ち着かせる)
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良質なたんぱく質(脳と体の修復に必須)
😴2. 休養と睡眠
脳は「眠っている間」に炎症を落ち着け、修復します。
遅くても日付が変わる前に眠れると理想的。
🧘♀️3. 安心できる環境
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静かな場所で休む
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信頼できる人と過ごす
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ゆっくり深呼吸やストレッチをする
🚶♂️4. 少しずつ体を動かす
軽い散歩やストレッチは、血流をよくして炎症を鎮めやすくします。
💌さいごに
「心が弱いからじゃない。あなたの脳と体が炎症で悲鳴をあげているんだよ」
そう知ることだけでも、自分を責めずに済む一歩になります。
神経炎症は子どもにも大人にも起こります。
でも、少しずつケアを積み重ねることで、炎症の火は小さくなるでしょう🌿