イノシシが掘ってくれた土壌改良 ――フタネちゃん畑からの便り🐗🌱
先週のある朝。
いつものように「フタネちゃん」の畑に行ってみたら、思わず声が出ました。
「えっ……深い穴が!?」
畑の“縁”に、
ものすごく深い穴ができていたんです🕳️😳
犯人(?)は、どう見てもイノシシさん。
土のえぐれ方も、足跡の雰囲気も、もう「THE・イノシシ」🐗
でも、ふしぎだったのは――
畑の中には入っていなかったこと。
畑の中に一歩も入っていない、とは言い切れないけれど、
ひづめのくっきりした跡は見当たらず👣
草を引いてあるところも、荒らされた形跡はありませんでした。
「自然農の畑は荒らされにくい」って本当?🌾🐾
自然農法を学ぶ中で、こんな話を聞いたことがあります。
自然農で、固定種の種を使い🌱
農薬や化学肥料に頼らず🚫
いのちへの敬意をもって畑を育てていると🙏
不思議と動物たちに荒らされることはない。
動物さんを「敵」じゃなく、同じいのちの仲間として見ること🕊️
自分たち人間も、その土地の“住民”の一人にすぎないと知ること👫🌏
そういう視点を持つことで、
畑との付き合い方、動物との距離感が、少しずつ変わってくる気がしています。
今回、フタネちゃんの畑の“縁”だけが深く掘られていて、
大根や小松菜やほうれん草には一切手が付けられていなかったのを見て🥬
「あぁ、本当に“畑を荒らしに来た”わけじゃないんだな」
と、しみじみ感じました。
イノシシさんは、もぐらハンター?それとも土木技師?🐗👷♂️
畑の周りをよく見ると、
もぐらが掘ったような、ポコポコした土の山がいくつかありました⛰️
畑の縁に一箇所
畑ではない近くの場所にも、いくつか
もぐらトンネルの通気口のような、小さな土の山たち。
その近くを、イノシシさんがダイナミックに掘り返している…!
もしかしたら、
もぐらや土の中の虫を探していたのかもしれないし🐛
たまたま「ここだ!」と思った場所が、畑の境界だったのかもしれません。
どちらにしても、
「畑の真ん中」ではなく「縁」だけを深く掘っていったという事実が、
なんだかとても象徴的に感じられました。
ちょうど私も「穴を掘ろう」と思っていたところだった🕳️🌬️
実は、イノシシさんが穴を開けてくれた少し前から、
家の庭の方で、こんなことをしようと考えていました🏡
「土壌改善のために、ちょっと深めの穴を掘って、
空気と水の循環が良くなるようにしたいな」
土の中に、縦方向の“通り道”を作るイメージです。
そこに空気が入り💨 水もスッと染み込むようになると💧
微生物たちも動きやすくなって、土が元気になっていきます🦠✨
教えてもらったやり方は――
少し深めの穴を掘る🕳️
乾いた草・🍂落ち葉を入れる🌿
その上に土をかぶせる🪴
また乾いた草・🍂落ち葉を入れる🌿
また土をかぶせる🪴
…という、ミルフィーユ構造🌱🍰
こうして、草と土を重ねることで、
分解の場がたくさん生まれ、微生物が働きやすくなるのだそうです。
そんなことを考えていた矢先に、
フタネちゃんの畑の縁を、イノシシさんが見事に“深掘り”してくれていたんです。
「あ、先回りしてやってくれたのかな?」
そんなふうにさえ思えるくらいの、立派な穴でした(笑)😄
私は、その穴にメヒシバを入れて、
草→土→草→土…とミルフィーユにして、そっと埋め戻しました。
虫さんも、動物さんも、「意味があって」そこにいる🐛🕊️
畑をやっていると、
青虫が葉っぱを食べつくしたり🐛🥬
ダンゴムシが種まきしたところをほじったり🐞
小さな虫たちが根っこをかじったり🪲
「ちょっとー!やめてーーー!」と言いたくなる場面も、正直たくさんあります😅
それでも、心のどこかでいつも思っています。
虫さんたちも、動物さんたちも、
“意味があって”そこにいて、
“役割があって”その行動をしているんだろうな。
今回のイノシシさんの穴掘りも、
畑の視点だけで見れば「被害」と呼べるかもしれません。
けれど、
土の通気性を上げ、もぐらトンネルを動かし、
結果として土壌改善を手伝ってくれた存在だと捉えることもできます。
「畑の土壌改善を、イノシシさんが手伝いに来てくれた」
私は、そう感じています💚
今のフタネちゃんのようす 🥬🌿✨
せっせと通っているフタネちゃんの、今の様子も少しご報告しますね。
大根…葉っぱがふさふさ、大きくなってきました🥬
小松菜と紅葉台という葉物野菜…こちらも順調に成長中🌿
ほうれん草…ゆっくりですが、しっかり根づいて育っています🌱
にんじん(間引きっ子)…間引きしたものを植え替えたのですが、
「まあまあ息づいて」なんとか踏ん張ってくれています。えらい…🥕✨
そして、ドラマが大きかったのが白菜たち。
虫に食べられながらも…白菜が小さな葉を元気に広げ始めました🥬💪
苗から育てた白菜は、
これまでアオムシに、ほんとうに、たくさん、たくさん食べられてきました。
「もう葉っぱ、残ってないじゃん…」
というレベルのものもあって、
「ごめんね、守れなくて…」
と、胸がきゅっとなることもありました💧
でも、季節が進み、
寒さとともに霜が降りるようになってから❄️
様子が変わってきました。
アオムシさんたちの姿が消え👋
ボロボロになっていた白菜の葉が、
それでも諦めずに、少しずつ内側へ巻き始めたんです🌀
その姿は本当にいじらしくて、健気で。
「こんなに食べられても、寒くなっても、
生きる力って、こんなに強く、しなやかなんだ」
と、毎回、畑で胸が熱くなります。
おそまきながら、
最近ようやくその白菜たちを畝に定植しました。
「綺麗だね」
「頑張ってるね、すごいなぁ」
と声と土をかけました🤲
夏の名残りのトマトさんがくれたギフト 🍅💝
そしてもう一つ、どうしても書いておきたいのが、トマトさんの奇跡です。
今年のトマトの苗。虫に食べられて伸びきらず、10月にようやく満開になり小さな青い実がたくさんできました。
「種を取りたいから、どうか少しでも種を育ててほしい」と、
何度も何度もトマトさんにお願いしていました🙏🍅
すると本当に、その願いに応えるかのように、
ミニトマトの房たちが、ぎゅうぎゅうになるくらい実をつけてくれて――
お茶碗にして、だいたい2杯分くらいのミニトマトを収穫できました🍚🍚
まだ青い実もたくさんあって、
全部が赤くなれるかどうかはわからないけれど、
それでも「これだけあれば、しっかり種が取れる」と思える量。
まずは感謝を込めて、ちっちゃい赤い実🍅を味見してみたら…
「え!? なにこれ、めっちゃ甘い!!」😳✨
びっくりするくらい、甘くて、美味しかったんです。
低血糖の日に、トマトさんが助けてくれた🍅⚡️➡️😊
ちょうどその時、私は
米粉だけで作った米粉パンを食べたあと、強い低血糖になってしまいました。
手足が冷えて🧊
体が芯からスースーして🥶
寒くて寒くて、どうしようもない感じ。
一度こういう状態になると、
なかなか回復するのが難しいのを、私は身をもって知っています。
収穫しながらめっちゃ食べたい衝動に駆られ、口にしました🍅
体の奥から、そんな“欲求”がふっと湧き上がってきて、
気づけば手がトマトさんのボウルに伸びていました。
- 真っ赤に色づいた、小さな粒たちを🍅
5粒、6粒、7粒、8粒……と、パクパク😋
なんだか元気を与えてくれるような感覚✨
私は、自然農法の採れたてお野菜を食べると、体がピカピカピカーン✨ってなります。
そして、低血糖のつらさが、だいたい80〜90%くらいスッとおさまりました!
「えー! トマト、すごーい!」
と、びっくりしました🙏🍅
いのちといのちで育てる畑🌏💚
イノシシさんが掘ってくれた深い穴。
虫さんに食べられながら、それでも巻き始める白菜。
「種を取りたい」という私の願いに応えて、
たくさんの実と、甘さと、そして低血糖からの回復まで手伝ってくれたトマトさん。
フタネちゃんの畑には、
人間の都合だけでは動かない“いのちのルール”が、いつも働いていて、
イノシシさんが土をほぐし🐗
もぐらがトンネルを作り🐾
虫さんが葉っぱを選び🐛
霜が虫を終わらせ❄️
野菜たちが、ゆっくりと巻き、実り、助けてくれる🥬🍅
その全部が、ひとつの大きな循環の物語の一部なんだなあ、と感じています📖
「害獣」「害虫」という言葉で切り捨ててしまうのは簡単です。
でも、その向こう側にある意図や働きを感じてみると、
「あれ? もしかして、私たちはみんなで畑を育てているのかもしれない」
そんな気づきが、じんわりと湧いてきます。
これからもフタネちゃんの畑で起こる、
小さないのちのドラマを、ここで綴っていきますね📝
今日も、虫さんと、動物さんと、野菜たちと、そして私たち人間と。
みんなで一緒に、土の上で生きています🌏🌱🍅✨


