保育心理臨床研修会2016.2.14(2)
【午後のモデル・ワークショップのご報告】
保育園・幼稚園では、保護者との関わりに日々、苦労されています。
保護者の立場で考えると、担任保育士さんとの関係に苦労している、となるかもしれません。
先生もさまざま、保護者もさまざま。
さて、一般的な研修では、
① 発達障害についての理解と支援
② 援助職としての保護者支援
という座学です。
今回、紹介された研修は、ロールプレイを使います。
日頃、悩んでいる親子との関わりについてグループでシェアします。
その中で、ロールプレイする事例をグループで一つ選びます。
その事例について、ジェノグラムとエコマップ
(そのご家族と関係している機関・関係者をマップに書く)で、
こども=家族=支援者=関係機関
をビジュアル化して整理します。
そこであらためて気づくものができてきます。
それができたら、配役をしてストーリーを話し合います。
グループごとに順にロールプレイを発表します。
ロールプレイは役を替えて、3回ほど同じ場面を繰り返します。
すると事例が展開していきます。
こうしてほしかった、こうしたらいいと思ってやってみた、と。
やってみて、こう関わってほしかったということに気づく、というやり方です。
簡単に書きましたが、コツがたくさんあります。
2日間にわたって開催する贅沢研修を紹介されましたが、現実的には2時間、かもしれませんね・・・。
でも、ロールプレイをすることで、自分で気づき学ぶことができます。
こうすべきとわかっていても、実際の行動には結びつかない、まったく別のことをしていることはたくさんあります。
私もそうです。
わかっていてもできないんです。
しかし、ロールプレイをすると、実際に体を動かして、しゃべってみると悩みが生き物のように自分の中に生じ、展開していきます。
自分で気づくから受け入れられます。
そういう学びがしっくりきて、定着します。
一般企業の職員研修もこれがいいと思っています。
講師の先生に質問に行った時に、<臨床心理士の自分たちの仕事を学ぶ時に、このやり方はとても役立ちますよね?>と話しましたら、そのとおり!とおっしゃっていました。
これはどの職業でもそうだと思います。
今後の様々な研修が体験型で、学びの多いものになりますように。