体に「触れる」ことで実は脳に触れる!〜触れることは薬?毒?〜

「触れる」ということが、どんなに大きな刺激を与えるか、実はよく知られていないのです。 私も無自覚でした。 臨床心理士という仕事がら、元々は「触れる」ことが苦手でした。 私の「触れる」ことへの苦手さは、原始反射などによるものでもあったのですが。 臨床心理士は、「触れる」ことは危険と教育されるので(私の大学院ではかもしれません。トラウマケア・リラクセーション、動作法では触れることがありますからね)、「触れず」に話すことを重視します。 今思えば、「触れる」ことは「毒」という扱いでした。 「毒」って? しかし、人が生きることは「触れる」ことなしにはできません。 「触れない」ことがどんなに強い影響を及ぼすか、動物実験でも語られているのですが、心理学の中では発達や親子関係の話題として切り離されて語られています。 【愛着についての動物実験】 ハリー・ハーローのアカゲザルの実験 針金と布製の母ザル模型とで比較しています。 ミルクのある針金母ザルよりも、子ザルは布製母ザルを助けや安心を求めたという結果でした。 食べ物をもらえるものを愛着の対象とするのではなく、スキンシップが安心感を得られるという大事な結果です。 しかしながら、布製母ザルで育った子ザルが社会適応できたかというと、仲間のサルと関係をつくれず、また自傷行為などして適応できなかったということなので、柔らかい感触の母親(あるいは保育士)がそばにいればいいというわけではありません。 この実験と合わせて考えると、 「触れる」ことは、毒(危険)であり「愛(着)」 相反するものと言えます。 「触れる」ことなしに、人は成長できません。 「触れる」ことは愛そのものです。 「触れる」ことは、発達そのものです。 なぜなら、触れられることで触覚や固有感覚(筋肉や関節の情報)が刺激され、それが脊髄を通って脳に到達し、脳が発達するからです。 Image1 「触れる」 ↓ 触覚・固有感覚(体性感覚) ↓ 脊髄 ↓ 脊髄視床路(ししょうろ) ↓ 延髄(脳幹の下部に位置する) ↓ 視床(間脳の一部・脳幹の上部に位置する。大脳皮質と大脳基底核に情報伝達する。) ↓ 一次体性感覚野(いちじたいせいかんかくや:大脳の頭頂葉) こうやって感覚刺激が大脳へと到達するのです。 脳科学では当たり前のこと「体を動かすから脳が発達する」 感覚刺激が入って、神経ネットワークを情報が伝達されるとその通路が開通し、伝達が繰り返されればされるほど、そのネットワークは太くなります。 不要なものは逆に死滅し(アポトーシス)、必要な神経ネットワークが確立し効率よく情報伝達されるようになります。 「触れる」ことで、直接、脳を触っている! というのは言い過ぎかもしれませんが^^ 実は直接、脳に働きかけている、ということなのです。 だからこそ、好きな人に触れられるのは嬉しいけど、 怖い人に触れらるのは恐怖(食べられてしまいそう)です。 薬にも毒にもなります。 「触れる」ことで発達し、 「触れる」ことで破壊もできる。 トラウマの臨床研究がそれを明らかにしています。 じゃあ、子育てで触れない方がいいのか? 触れることは子どもにとって恐怖か? いいえ 答えは パパママから触れられることは「安心・安全」、「愛」です。 「触れる」ことで発達します。 怖い顔をした見知らぬ人に触れられることが、<ほんのちょっとでも嫌!> であるならば 大好きなパパママに触れられることは、<羽が生えて飛んじゃうほど嬉しい!> わけです。 あるいは <とってもほっとする〜〜〜〜> なのです。 これって子どもだけじゃないんです。 大人もなんです。 大人も必要なんですよ。 「触れる」ことは「愛」だなぁと思うのです。 私たちの神経ネットワークは微弱な電気で情報伝達しています。 この時期、静電気が発生して痛い思いをする人もいるでしょう。 私たちの皮膚には電流が流れています。 人に「触れる」とき、相手の電気と交流があるのです。 見えないけど「触れる」とたくさんのことが起きています。 お子さんに「触れる」ことを大事にしてください。 優しく、柔らかく、ときにギュッと強く、しっかり。 色々な刺激を、愛を触れることで伝えられます。 それが、バラエティに富んだ脳への刺激となります。 ここでちょっと質問です。 実は、スマホを持ち触る時間の方が長くはないですか? お子さんやパートナー、家族にどのくらい触れていますか? 私たち大人はついつい言葉に頼ってしまいます。 言葉を使わない時間をつくると新しいお子さんの姿が見えます。 愛に満ちた新しい自分に会えます。 相手に触れることで、あなたの脳も触れられ発達しています。 あなたのまなざしが、あなたの手が無限のパワーを持っています。 ラーニング・シー 福田あかり

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