声を出し、響きの感覚を楽しむ人への手立て

市町村の「5歳児相談」という幼稚園・保育園への訪問相談にたずさわっています。 園の先生方の子どもを包み込むあたたかい愛と、素晴らしい工夫を目にします。 どんなに扱いの難しい子どもでも、 「でも、○○ちゃんは みんなと同じようにやりたいんだよね。」 「でも、○○ちゃんは 待つことがつらいんだよね。」 「でも、○○ちゃんは わかっているんだよね。でも、繰り返しちゃうんだよね。」 さらに、 「○○ちゃんのお母さんも、毎日たいへんだと思う。それはそれは苦労している。 登園の様子を見てもそれはよくわかる。」 と、ご家族への理解も深いのです。 私はたまに行って、いいところだけ接する立場なので、簡単なものです。 日々、苦労する子どもやご家族と付き合うことは、並大抵のことではないです。 母性あふれる包み込む愛に、敬意を表すばかりです。 ============================================ さて 先日はこんなお子さんがいました。 発達的には明らかな遅れがあって、療育を受けつつ、園では1つ下学年のクラスで保育を受けています。 座位を保持することも難しく、ぐにゃりぐにゃりと上半身ごと前方や左右に倒れたり、立ち上がってふら~っと歩きまわったりします。 そのお子さんが、「う゛———」、「あ゛———–」と声を出しながら、片耳をふさいでいました。 【仮説を立ててみました】 ≪今ある動き≫ 低い声出し + 耳ふさぎ ↓ ≪考えるうる彼・彼女の「体が必要としている刺激」≫ 鼓膜や耳鼻の振るえ という 感覚遊び・感覚刺激 ↓ ≪仮説≫ “三半規管”への刺激欲求 ↓ ≪仮説´≫ “前庭覚”への刺激欲求 ↓ ≪仮説´´前庭覚への刺激を入れれば、声出しは必要なくなる≫ ↓ 前庭覚に刺激を入れるエクササイズ “コアの活性化”が有効な可能性がある。 ↓ 実施すると・・・ すぐに声出し+耳ふさぎはなくなりました。 加配保育士に「なくなりましたよね?」とたずねると、 「あ、ほんとだ~! どうやったんですか? 教えてください!」 と、ポケットからメモ帳をペンを取り出しました。 こうした日ごろの準備の良さも、先生の子どもへのあたたかいまなざし、熱心さを感じました。 私の目からは、 さらに、ふわ~っとした足取りから、地に足をつけた、より安定した歩き方に変わりました。 また、目が合いやすくなったようにも感じました。 約20分は、もったでしょうか。 20分経過すると、少しずつ声出しが始まったので、そのつど、的確なエクササイズをちょいちょいと入れていくと、 しっかりした刺激が、体と脳に伝わって、発達を促してくれるように思います。 声出しは、彼・彼女が編み出したエクササイズだと思います。 ただちょっと効率が悪いので、長く継続しなければならないのです。 こうした刺激を体や脳が必要としているのだから、 言い聞かせたりしてもどうにもならないのですよね。 体の声に耳を澄ませるといいのだと思います。 【注意】 この日の限られた時間しか見ていないので、もしかしたら、他の日は変化がないかもしれないです。 それに、他にもっといいエクササイズや手立てがあるかもしれません。

Follow me!

声を出し、響きの感覚を楽しむ人への手立て” に対して1件のコメントがあります。

  1. きさ☆51ヶ国訪問中 より:

    SECRET: 0
    PASS:
    私、きさと申します。素敵な記事を探していた所です。凄く面白い記事でした(*^^*)また、訪問させてくださいね☆私は今発展途上国を旅してます!よかったら遊びにきてください(・∀・)

コメントは受け付けていません。