びっくりしやすい子、急に手が出る子――自律神経とモロー反射の視点から
保育園で、こんな子がいました。
普段は落ち着いて過ごせる時間もあるのですが、急に走り出す、 椅子に座っていたかと思うと、突然立ち上がって走る。
近くにある物をバーンと投げる。 お友達を手で叩いてしまう。
何か嫌なことがはっきりあったわけではありません。 むしろ本人も、なぜそうなったのか説明できない様子です。
休み明けに、朝は沈んで見えたのに、 時間がたつと一気にテンションが上がり、 まるでアクセルが急に踏み込まれたように見える場面もありました。
皆さんは、どうしてこうなると思いますか?
A. わざと困らせようとしているから
B. しつけが足りないから
C. ただ元気が余っているから
D. 体が刺激に敏感で、びっくり反応や自律神経の高ぶりを抑えにくいから
私は、こう考えます🌿
私は、**Dの「体が先にびっくりしてしまう状態」**を考えます。
子どもは、環境の変化や刺激に対して、大人よりも大きく反応します。 特に、
- 予定の変化、休み明け
- 視覚刺激(人の動き)
- 聴覚刺激(声や物音のザワザワ)
- 気分の高まり
- 疲労や眠気
が重なると、体の中の警報装置が過敏に働くことがあります。
そうすると、 考える前に体が動く。
叩こうと思ったから叩くのではなく、 投げようと決めたから投げるのではなく、 体がカッと一瞬で反応して、大脳の判断なく反射的に体が動いてしまうことがあります。
モロー反射の視点から見ると
赤ちゃんには、急な刺激に対して手足を大きく広げるモロー反射があります。 本来は発達とともに落ち着いていきますが、 この“びっくりしやすさ”の土台が強く残っているように見える子では、
- 驚きやすい
- 身構えやすい
- ちょっとした刺激で怒りやすい
- 急に泣く、急に走る
- 音や人の動きに敏感
といった姿が重なることがあります。
もちろん、すべてをモロー反射だけで説明するわけではありません。 でも、「この子は意地悪なのではなく、驚きから戻りにくい体なのかもしれない」と見ると、支援の方向が変わります。
“落ち着きなさい”より、“戻ってこられる体(神経)”を育てる
大切なのは、 高ぶらない子にすることではありません。 高ぶっても、また落ち着けることです。
そのために、ミートボール&スターやスターフィッシュのモロー反射統合運動
- ちょっと刺激が入る
- ゆらゆら揺れて落ち着く
- 最後は丸まって終わる
という流れを、遊びの中で経験させることがあります。
たとえば、
- 小さくびっくりするような視覚刺激の後、ゆらゆら揺れる
- ダンゴムシのように丸まる
- ぎゅっと包まれて、ふーっと息を吐く
- 伸びる → 丸まるをゆっくり繰り返す
こうした遊びを通して、 **「びっくりしても大丈夫。体は戻ってこられる」**という経験を重ねていきます。
高ぶったまま終わらせない
ここはとても大切です。 刺激を入れる遊びをした後に、 興奮したまま終わると、体は高ぶった状態を学習してしまいます。
最後は、
- 丸くなる
- 揺れる
- 深く息を吐く
- ゆっくりする
という“落ち着く終わり方”にしてあげたいです。
伝えたいこと💗
急に手が出る子を見ると、 「どうしてそんなことするの!」 と言いたくなる場面があります。
もちろん、安全のために止めることは必要です。 でも、その奥で起きていることを、 “悪意”ではなく“神経の高ぶり”として見直すことも大切です。
この子は、 わざと困らせたいのではなく、 びっくりしやすい体で毎日を生きているのかもしれません。
その見立ては、子どもへのまなざしを、きっと少しやわらかくしてくれます🌷
そして、私たちも疲れて帰ってくると、家族の声やテレビの音がうるさく感じたり、ちょっとしたことでイライラしませんか?
それは性格ではなく、脳疲労で反射の抑制力が弱まり、反射が出やすくなっているからなんです。
もしご自身がイライラしやすい時、怒鳴ってしまった時、「あ、疲れているんだな。休もう。」とご自身をいたわってほしいです🌿
そして、お子さんと一緒に日々のトレーニングとして、ミートボール&スターや、スターフィッシュをしてみましょう⭐️
モロー反射の抑制力が爆上がりします!
つまり、ストレス耐性が爆上がりです👍


