<声かけのプラス・マイナス影響を知る> 高齢者グループホーム【結びとプロジェクト③】in鬼怒川

昨日は、鬼怒川の高齢者グループホームに参りました。

今年の私のテーマは高齢者支援・認知症です。

これから高齢者に関わる人はどんどん増えます。

仕事で、家族として、そして地域の隣人として関わったり。

高齢者の方が笑顔で生活することは、仕事をする現役世代が充実した生活を営むことに反映されます。

将来、国民の30〜40%を占める高齢者の方々の生活が、社会全体に及ぼす影響は大きいです。

だからこそ希望を持ってこのことに取り組みたいのです。

お互いが寄り添い、温め合う関係でいたいです^^

<結びとプロジェクト>を一緒に進めているのは、日光市鬼怒川にあります【グループホームあかね】さんです。

職員さんたちはみなさん働き者で実直、面白いことを言って笑い合ったりして居心地のいい場所です。

職員さん同士や、施設長さんと職員さんの関係がうまくいかないと、それだけで組織は消耗しがちですが、【あかね】は関係がとても良好で安心して職員さんが働ける場所だと肌で感じます。

ということで今回、鬼怒川に訪問するのは3回目。

〜人と人を結ぶ〜 結びとプロジェクト③

−今回のミッション−

① 認知症の方々の生活を知る
職員さんのご苦労を知る
<認知症の方のそばで過ごす>

② 職員研修90分
・指示をしたらフィードバックする
・フィードバック=実況中継のやり方・ロールプレイ
・言葉の指示とジェスチャーだけの指示の比較・ロールプレイ

−−所感−−

① 認知症の方々の生活を知る
職員さんのご苦労を知る
<認知症の方のそばで過ごす>

それぞれの方によってエネルギー量が違う。
エネルギー量の多い方はそれをどこに向けるかがキーになりそう。
日中は何かに取り組む様子がないので一見エネルギーがないように見えて、放尿や夜寝付けないなど別の方向にエネルギーを消費している可能性も考えられる。
テレビ番組の放映は大したことがないように見えて、実は大きな刺激、情報処理の妨げになっていないだろうか。
生活音だけでもいいし、何か山林や川の音などをかけてみてはどうだろうか。
もしそうするにしても、かけっぱなしにはしない。
食事と排泄以外に、歩くこと、そばによって見る、ちょっと触る、など関心を持ってちょっとした移動が自然とできる所内環境ということは実現しないだろうか。
例えばクーゲルバーン的なものやピラゴラスイッチ的なものがあったらどうだろうか、子どもっぽくないもの、大人っぽいもので。
あまり音は鳴らない方が良い。
捨てる係、飾りつけ係、音響係など、職員さんの中で1年交代くらいの係があると、いつまでも同じことが続かないで済むのではないか。

② 職員研修90分
・指示をしたらフィードバックする
・フィードバック=実況中継のやり方
・言葉の指示とジェスチャーだけの指示の比較

職員研修について、アンケートを実施して数日後に回収します。
その結果は後ほどご報告します。

−−今回、職員研修をしてみて−−

実況中継とは、
「タオルをたたんでいるんですね」
「にんじんを切っているんですね」
「半分切れました」
「イチョウの形に切れました」

ということです。

質問はしません。
肯定文です。
見たままの行動を言葉にします。
これが案外難しいです。
言葉にしにくい場面も多いです。
そういう時は…

「そうしているんですね」
「そうして〜、そうして〜」
「そうするんですね」

と代名詞を使います。

すぐにこの通りにはできませんから、やはりペアでロールプレイします!
職員さんとしてもそんなことして役に立つの!?という疑問があります。
やってみないとわからない^^

さてロールプレイをやってみると、実況中継は難しくてついつい質問してしまうんです。
始めに声をかけるところから質問をされていたので、「質問になっていますよ」と伝えると職員の方ははっ!とされていました。

先月からこの実況中継のフィードバックを試されている方は、

「利用者の方の行動が細かくわかるようになった」

とおっしゃっていました。

今までは、にんじん切っているな、と理解していたのが

今日はまな板と包丁を洗って片付けるところまでやったんだ

昨日は切っただけで椅子に戻られていた

行動を比較できるようになった、とのことでした。

その方の状態をより深く知ることができたとおっしゃっていました。

そうなんです!

行動に注目することで、観察の視点が育つんです^^

これが職員さんのスキルアップなんです。

現在80〜90歳の高齢者の方は地域コミュニティや家族・親族の中で、期待に応じて生活されてきました。
実況中継ではなく、質問されると期待を強く感じます。
自分の気持ちは後回し、人の期待に応えようと思ってしまい、目の前のことに集中できなくなります。
指示に従っていればいいだけで一時的に楽かもしれませんが、自分で考えないのでロボットになってしまいます。
それは認知症を強調してしまう可能性があります。

次に、言葉での指示とジェスチャーだけの指示を比較するロールプレイをしました。

すると、ジェスチャーだけで指示された方がわかりやすい!

言葉かけがないと頭がごちゃごちゃしないで集中できる!

というご感想をいただきました。

気づいていただけてとても嬉しいです💗

ついつい声かけを多くしてしまい、

声かけすることで「やってる感」「支援している満足感」を得てしまいます。

相手にとっては実は逆なんです。

声かけなしで

目と目を見て
手本を見せ
ジェスチャーで伝えるだけで
言葉よりもっともっと通じ合う
んです。

言葉だと指示された感、やらされ感が強くなります。

ジェスチャーとアイコンタクトで認められている感、「これでいいのね」という安心感になります。

皆さんも試してみてください。

これはどんな人間関係においてもそうです。

親子でも職場でも。

最後に

ブレインジムを職員のみなさんがご自分のために取り入れてくださっています。

お水とブレイン・ボタン。

朝のミーティングではPACEで4つのエクササイズを毎日されています。

気分が落ち着き、前よりイライラしなくなったというご感想もいただいています。

もちろん実感がないかな〜というご意見もあります。

ちなみに、昨日のご感想ではフック・アップが最も心地よいというご意見が多かったです^^

今後も疑問を検証し、また職員研修で職員さんに本当に役立つことは何か実践から抽出していきます。

関心のある方、またご提案、アイディアなど浮かびましたらどうぞ教えてください。

高齢者のみなさまとそれに関わる多くの方々が安心して毎日を過ごせますようにラーニング・シーは応援を続けます✨

読んでくださりありがとうございます🍀

台風が来る前日の雲空 in 日光市今市

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